結果報告「みんなで立ち向かう《究極の選択》Aug2022」

2022年8月19日(金)から9月6日(火)にかけて、D-agreeを使用した調査「みんなで立ち向かう《究極の選択》Aug2022」が終了しましたので、結果を報告します。

この間に、議論された《究極の選択》テーマは全部で13テーマでした。最終的に22名の登録者、D-agreeでは15名の回答者、同じ問題を改めて尋ねたGoogleフォームでは14名にご回答頂けました。

報告書は、こちらからダウンロードください。

取り扱ったテーマは以下のとおりです。

・戦争でのAIの兵器利用を阻止するために、民間を含めてAI開発を規制するべきか?
・地球温暖化対策として、地球寒冷化を実験してよいか?
・ペットの死を理由として、大事な仕事を中断することは許容できるか?
・食料を、値段の安い外国産に依存することは妥当か?
・日本は、大量の難民を受け入れるべきか?
・虐殺阻止を目的に、ときに自衛・武力行使を伴う自衛隊派遣(PKO)をしてよいか?
・ウクライナように侵略された場合、日本は戦うべきですか?
・激務高給の日本に戻るべきですか? 
・コロナ禍のような緊急事態において、ワクチンなど医療資源を国際的に公平に分配するべきか?
・小惑星衝突を回避するためとして、核兵器の保有/維持を許容できるか?
・1000年に一度の低頻度大規模災害に備えて、いま1兆円の予算を支出することは妥当か?
・津波が起きた際、生命の危険が高くても、警察・消防・自衛隊は、人々の救助に尽くすべきか?
・コロナ禍を抑制するため、経済を犠牲にして、感染予防を優先してよいか?

自由記述で以下のようなご意見を頂戴しました。

・参加の機会を賜り誠にありがとうございます。今後回答内容が変わる可能性もありますが、現時点における回答をさせていただきました。なお、どう答えて良いのか分からない設問もありましたが、とりあえずの答えを示しました。
・設問自体が究極の選択になっていないものが大半だと思います。

 《究極の選択》はレトリックですが、自分一人では決められない、しかし万人に影響する問題を意味して使用しています。
 《究極の選択》に直面した時、フリーズすることもあれば、逆に一部には自明という人もいるでしょう。何をテーマとし、どう議論し、いかに決定するかを探る、のも悩ましい問題です。また、口では自明といいながら、実際には全く行動できない人も少なくありません。意見表明と異なり、行動できない場合も多い。《究極の選択》とは、熟慮や実行可能性までを含めた多層的な問題だと考えております。
 万人で議論するべき《究極の選択》を一人で抱え込んでいる人たちがいます。といっても、万人の同意が必要でありながら、専門的な問題であるため、そもそも問題の理解が難しい、というディレンマも抱えています。私自身も、研究メンバーの幾人かも同様でした。
 こういった《究極の選択》をうまく扱う方法を、私たちの研究グループは探究しております。

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